フィット出来ていない新戦力WORST10:プレミア

前回に続き今回はあまりチームにフィットできていない残念な新戦力について考察したいと思います。


関係ありませんがリヴァプールのキャプテン、ジョーダン・ヘンダーソンは先日のスロベニア戦で代表キャプテンとしてプレーしましたが彼は10代の頃自分の部屋のポスターに、スティーブン・ジェラードのポスターを沢山貼っていたそうです。
リヴァプールでも代表でも憧れのジェラードの後継として腕章を巻くことは彼にとって大きな誇りになったでしょうね。ジェラードもよくヘンダーソンを見ていて多くのアドバイスをしているようですし、こうやってキャプテンシーのある英国人がチームを率いてくれることは大きな喜びであり感動しました。


では、ランキングです
日本の大学生に不名誉な賞を授けられる気の毒な選手は一体誰でしょうか?


第1位MF ヘンリック・ムヒタリャン(ユナイテッド)←ドルトムント

彼はユナイテッドで一体何をしているのでしょうか。
ミキの愛称で親しまれ、ボルシアで多くのゴールとアシストを残しユナイテッドにやって来たムヒタリャンはここまでわずか120分しかピッチに立っていません。約4000万ユーロという金額は早くも紙くずに変わってしまいそうです。ユナイテッド得意の札束攻勢は今回も失敗してしまうのでしょうか。
そもそも昨季38試合すべてに出場したファン・マタがいる中盤の右にモウリーニョは何を求めていたのでしょうか?プレシーズンではマタのほかジェシー・リンガードやマーカス・ラシュフォードもこのポジションでテストされており当初からムヒタリャンはファーストチョイスになるのかどうか疑問を持たれたままシーズンインしました。
9月10日のマンチェスターダービーに敗れた終了後、モウリーニョはわずか45分で交代していったムヒタリャンに向けこう発言しています。
「私の求めるものを出してくれなかった」
「選手はそのレベルを下回り、チームがツケを払うことになった。
正直なところ、試合中でこれから起こることを私が事前に予測していたら、彼らを使わなかった。」
「チームには通常レベル以下の選手がいた。私は使うべきでなかった。」
この発言から6試合、ムヒタリャンは6試合すべてでベンチ外になっており、紅白戦でも紅白の22人に選ばれていないようです。イギリスのSNS発信のニュースでは紅白戦でビブスを貰えなかったムヒタリャンはアンダーカテゴリーの若者たちと共に練習をしており、モウリーニョとムヒタリャンが会話することはないようです。
大丈夫かミキ?英語喋れるのか?泣いていないか?
この状況が続くのなら早期の退団は確実でしょう。ユナイテッドは何とかして彼の獲得に費やした4000万ユーロに近いオペレーションをしようとするはずでしょうし、でも実際今のムヒタリャンにそれだけの額を払うクラブなんてまずいないですからユナイテッドは取引先探しのために今から行動を起こす必要がありそうです。
ユナイテッド史上初のアルメニア人の名前はすぐにロッカールムから消されそうです。アルメニアのファンは今のうちに彼のネームの入ったユニフォームを買うといいでしょうね。


第2位FWフィンセント・ヤンセン(トッテナム)←AZ

今後の期待も込めてヤンセンを2位にしました。
2年前にはオランダの二部でプレーしていたヤンセンにとってここ数年はめまぐるしい日々だったことでしょう。昨季オランダの名門AZに移籍してチャンスを得ると若干21歳で得点王のタイトルを獲得し代表デビューを果たし、今季ロンドンへとやって来てCLの舞台に立っています。
ヤンセンは、この2年間実質的な控えのいない状況でプレーしていたハリー・ケインの負担を和らげ、チームに新たなオプションを加えてくれることを期待されていましたがここまでのプレーを見る限りその期待に応えているとはやや言い難いかもしれません。
途中出場も含めリーグ戦全試合でピッチに立っているヤンセンですがゴールは0です。また、フィジカルの強さを活かしたポストプレーにも期待されていましたが、確かに的にはなれるものの所謂教科書通りなポストプレーが多く応用に弱いというか、状況に応じた効果的な働きをするまでには至っていません。
ソンフンミンが絶好調でラメラやエリクセンやアリといった攻撃陣も素晴らしいプレーを披露しているので余計ヤンセンにはもう少し頑張ってもらいたいと感じてしまいます。
幸か不幸か、ケインの離脱していることによりまだチャンスが回ってくるでしょうし何とかゴールという形で価値を証明してもらいたいところです。
スアレス以来、ビョルン・フレミンクス、バス・ドスト、ウィルフリード・ボニー、アルフレズ・フィンボガソン、メンフィス・デパイと中々他国のリーグで大きな成績を残せていない近年のエールデヴィジ得点王たちの流れにヤンセンも乗ってしまうことになるのでしょうか。


第3位MFポール・ポグバ(ユナイテッド)←ユヴェントス

約100億円とも言われる移籍金でユナイテッドに復帰したポグバはデヴィッド・モイーズ、ルイス・ファンハールの下続いた、ファーガソン無き後の混迷のユナイテッドに終止符を打つための最重要選手として加入しました。近年の活躍ですっかりセントラルMFの世界的な一人になったポグバはかつてのブライアン・ロブソンやロイ・キーンやポール・スコールズといったユナイテッドを支えて来た偉大な先人たちのような活躍を期待されていました。
リーグ戦はここまで6試合に出場し1ゴールを挙げていますが、正直今季のポグバのパフォーマンスには少なからず不満を持っている方も多いのではないでしょうか。
ユヴェントス在籍時に見せていたダイナミックでかつオールマイティなプレーでピッチの中央を支配していた姿は今季ここまでユナイテッドでは見せられていないように思います。その兆候は先のEUROでも感じられました。自国開催となったEUROでポグバはフランスのスターとして君臨するはずでしたが、全体を通して体が重く、どうでもいいようなミスをちらほら見せていました。素晴らしいプレーももちろんありましたが、全体的にはやや疲れている印象を受けました。
今季のポグバはユヴェントスでのプレーよりもEUROでのそれが重なります。
大金とファンの期待を背負っていて、尚且つ彼以上にクオリティを見せられる選手はいないためポグバをスタートから外すことはモウリーニョにも難しく、どうしても疲れが蓄積していきます。豪快なミドルや華麗なドリブルや正確なパスをバンバン決めるシーンが少なくプレースピードにもムラが生まれています。
ユナイテッドが超大型補強を敢行し優勝候補に挙げられていたにもかかわらず6位と出遅れている要因の一つにポグバを挙げられても仕方がないでしょう。素晴らしい選手であることに間違いはないのですが本来の彼の姿を求めていたファンにとってはやや残念な思いがあることでしょう。


第4位FWウィルフリード・ボニー(ストーク)←シティ

スワンズ退団がボニーのプレミアでの成功を難しくさせてしまった。そう解釈されても仕方がありません。スワンズでの1年半で彼は26ゴールを奪いました。そしてシティでの1年半で挙げたゴールはわずかに6です。もっと言えばフィテッセ時代には2年間で46ゴールを決めていましたからボニーがシティで失速してしまったことは明らかです。
世界でもトップレベルのフィジカルと強烈なシュート、高い勝率を誇る空中戦など、ボニーは恵まれた体格と高い決定力を生かしこれまでどのチームでもエースとして得点を量産して来ました。彼はこれまで中堅・小規模クラブでキャリアを積んで来ましたから、必然的に戦術の中心として多くのボールが集まってくる攻撃の軸でした。特にスワンズ時代はボニーめがけてロングボールを蹴れば何とかしてくれていましたし、組み立てや囮の動きなど余計なことはせず点を取ることだけに集中していればよかったので輝いていました。
しかしシティで求められることはそんな簡単なことではありませんでした。攻撃の中心はシルバでフィニッシュはアグエロという鉄則の前にボニーはどうプレーすればいいのか分からない様子でした。戦術が複雑だったのです。能力を活かせないまま序列を下げていきました。その点、ストークはボニーの良さが生きるクラブだしFWを必要としていたので期待していたのですが、、、。
ここまで0ゴールは言い訳になりません。チームが不調の時こそストライカーなら気を吐いてもらいたい。これから頑張れボニー。完全復活には、「チームが苦しい中、一人点を取り続けた、、」的な記事が出た方がやる気も出るだろ!


第5位FWアーメド・ムサ(レスター)←CSKA

レスターのカウンターサッカーに適したスピードプレーヤーとして加入し、レスターの攻撃陣を助ける選手として期待されました。しかしここまで出場は4試合でトータル174分間。未だノーゴールとインパクトを残せていません。ムサが個人として優れているのは明らかですか、プレミア特有のテンポの速くフィジカル的にタフなサッカーの中で苦労しているように思えます。
昨年の躍進もあり今季レスターは多くのチームにそのカウンターサッカーを研究されていますね。昨季まで届いていたボールがジェイミー・ヴァーディの前でカットされたり、ロングボールを蹴らせないように前線からプレスをかけられボールに精度を欠く場面が多々あります。ならそういう時はムサのスピード生かして個人技で!と思われがちですが彼はあくまで前線の選手であり、1人で突破するプレーにはあまり長所がありません。ましてやロシアのDFに比べればプレミアのDFは格が違いますから彼の裏を常に狙う淡白な攻め方では相手も対応がしやすいです。
得点力は優れていますし、才能は申し分ないですからもう少し相手を研究して自分のスタイルを多少はプレミア仕様にアジャストしなければいけませんね。


第6位FWシモーネ・ザザ(ウェストハム)←ユヴェントス

EUROでのパネンカ失敗に伴うザザへのマイナスのイメージはプレミアの地でも続いているようです。エースのキャロルが故障中で結果を出さなければいけない中、ザザのプレーは迷走しています。とても1年前にユヴェントスが1800万ユーロを払った選手とは思えない価値のないプレーに終始。しまいには先行投資の意味が強かったアシュリー・フレッチャーの方が出番をもらい始めています。


第7位FWフェルナンド・ジョレンテ(スウォンジー)←セビージャ

ボルハ・バストンと共に補強の目玉として加入し、スワンズのようなスモールクラブが2人と契約できたことはプレミアの資金力を世界に見せつけるものになりました。ジョレンテは6試合にフル出場して1ゴールです。彼は近年の衰退具合がヒドイです。ユーベ退団後はセビージャのエースになるはずでしたが、1歳しか違わないケヴィン・ガメイロが大ブレイクをし、方やジョレンテはウェールズのクラブで毎試合守りに翻弄されるチームで慣れないチェイシングをしているばかりです。


第8位MFアドナン・ヤヌザイ(サンダーランド)←ユナイテッド

ユナイテッドファンはこのサンダーランドへのローンでヤヌザイが活躍し晴れてオールドトラフォードに戻ってくることを期待していましたがどうやらそうはいきそうにありません。利己的でわがままなプレーが目立ち、警告や退場も食らっているヤヌザイは修行先で落ち着けていません。


第9位DFジョン・フラナガン(バーンリー)←リヴァプール

悲しいなあ。生まれも育ちもリヴァプールのフラナガン。昇格組へのローンということで中心選手として試合に出てくれることを望んでいましたが、未だに出場は0。体はばっちり健康です。でも出場は0。屈辱的でしょうね。英国人のDFらしく派手さのない堅実そのもののプレースタイルでは成長に限界があるのかなあ。


第10位DFアルトゥール・マスアク(ウェストハム)←オリンピアコス

昨季の6位に大きく貢献したアーロン・クレスウェルが負傷離脱したことでその穴を埋めるべく期待されていたマスアクですがプレミアに全く適応できずチームのウィークポイントになり続けています。クロスは雑で連携も取れずミスも多い。
ビリッチ、なぜ獲った?



全体的に前線の選手、ストライカーに期待はずれの多い印象ですね。とにかくモウリーニョはポグバに最適なポジションを与えてあげましょう。守備で光る選手ではありません。まあまだ新戦力を判断するには時期尚早ですからもう5、6試合は様子を見ましょう。11月に入ればいらない選手を売るためにクラブは動き出すはずですから、代理人からその情報が入れば選手はさらに気落ちします。それまでにある程度結果を出せればいいけど。。。








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